【新品】写真集「SAME TIME NEXT YEAR」
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【新品】写真集「SAME TIME NEXT YEAR」の商品説明
*通販専用在庫です。
写真家・宇壽山貴久子(うすやまきくこ)による、セルフパブリッシング写真集。
植物や動物、ビルや道路標識、人々の姿。
今ここにあるそれらは、来年の今ごろには違う顔を見せるのだろう。
何気ない日常や風景は刻一刻と変化していて、刹那的。
だからこそ、切り取られたその瞬間、その対象物は、はかなくも美しい。
一見なんの繋がりも無いように思えるこれらの写真たちは、
パズルのピースであり、メロディを奏でる音符であり、
今という一瞬の空気を作り上げている。
谷中の風景も多く掲載。
巻末には社会学者、岸政彦による寄稿も。
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「SAME TIME NEXT YEAR」について ー宇壽山貴久子
3年前、車から見た風景をおぼえている。日が暮れた直後、雨雲に残照がぱっと赤く広がり、徐々に暗くなっていった。写真を撮りながら、「SAME TIME NEXT YEAR」(=来年の今ごろまた会おう)という言葉が浮かんだ。これが歌のように頭に残り、ほとんど撮ることのなかったスナップをはじめるきっかけになった。
ある雨の夜、バラの前を通りかかった。写真を撮ったら、埃っぽい葉に水滴がかかっていた。翌年、その場所に再びバラが咲いた。晴れた夜で、わたしはまた写真を撮った。いつも同じところに咲くバラは、いつでも同じバラではない。しかし、その違いをわたしはすぐに把握しただろうか?
時間の中で、花も鳥も山も街も人も猫も、等しく風景の一点になり写真に残る。刻まれた日付は、記録というより願いに近いものだ。わたしはこれらの写真がとても好きだ。
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宇壽山貴久子
A4版 210mm × 298mm
120P
寄稿:岸政彦(社会学者・小説家)
☆プロフィール
宇壽山 貴久子(うすやま きくこ)
写真家。宮城県出身。早稲田大学第一文学部及びニューヨーク・ファッション工科大学写真学科を卒業後、ニューヨークで写真家としてスタート。2002年『犬道場』で写真新世紀奨励賞受賞。2014年にアメリカから日本へ拠点を移し、コマーシャル・フォトの分野で活動すると同時に、独自のテーマで作品を発表し続けている。主な作品に『オガミサン』(2008-2009)、『Subway』(2012-2013)、『ワンピースのおんな』(2009-現在、『暮しの手帖』連載中)など。2014年より写真家100人で構成される東京画に所属し各国で開催予定の写真展に参加。