【リトルプレス】五十嵐ソフィー 第一詩集『さよ(う)なら』
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【リトルプレス】五十嵐ソフィー 第一詩集『さよ(う)なら』の商品説明
詩人・モデルの五十嵐ソフィーさんによる第一詩集
【作品より】
ハイウェイ
高速道路からみえる夕焼けは燃えすぎていないほうがいい
とろけるような甘い色に、ミントのように澄んだ色
そのくらいがちょうどいい
隣にいるその人を見つめすぎないで
大切にその人を、勝手に感じるくらいにとどめて
大切なその人を、とどめておかないで
窓を少しあけて、乾いた風を触って
追いつけないくらい遠くに
燃え上がる空をみた
【あとがきより】
過去をふりかえるのが好きです。
どんなことでも、ひとつとしてこぼさずにおぼえておきたい。
つらい現実をすくうのも、たのしい今を彩るのも、過去の記憶。
手のとどかないところにいってしまった、あたりまえの日々。
指でなぞったあなたの手の皺は、もうあの通りではないでしょう。
うしろばかりを見ているなんて格好悪い。
でも、うしろばかりを見ているおかげで詩を書くことができる。
格好悪いわたしの詩に、親しみをもってくれる人がいる。
詩を書くことはわたしにとって
不格好な自分を肯定してくれる行為なのです。
・プロフィール
五十嵐ソフィー
モデル。福井県出身。
学生時代には映画や心理学を学び、映画監督や脚本、映像編集など幅広く携わり、知見を深めた。
ファッションモデルとして活躍する中、羊文学の「あいまいでいいよ」のMVに出演し、注目を集める。
幼少期や学生時代に培った感性を生かし、詩の制作にも励み、2023年4月6日〜8日には東京・渋谷で詩の個展「さよ(う)なら展」を開催。
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著者:五十嵐ソフィー
印刷・製本:藤原印刷株式会社
発行日:2023年11月1日
四六判 130ページ
表紙のみ活版印刷