【リトルプレス】me and you の日記文通 message in a bottle vol.2
¥2,200(税込) 残り1点
【リトルプレス】me and you の日記文通 message in a bottle vol.2の商品説明
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個人と個人の対話を出発点に、遠くの誰かにまで想像や語りを広げる”me and you”は、2017年に「自分らしく生きる女性を祝福するライフ&カルチャーコミュニティ“She is”」を株式会社CINRA在籍時に自主提案で立ち上げ、運営を行ってきた野村由芽と竹中万季が、2021年に独立して立ち上げた会社です。
今回、me and youが隔週金曜日にお届けしているニュースレター「message in a bottle」で連載中の「日記文通」をまとめたシリーズの2冊目となる新刊『me and you の日記文通 message in a bottle vol.2』という小さな本をつくりました。
竹中万季・野村由芽がそれぞれ日記を書き、お互いの日記にお便りを書いてきた2023年3月から2024年9月までのうち、それぞれ19日分の日記と返事をまとめています。
vol.1(2021年4月〜2023年2月までの記録/刊行は2023年5月)から約1年半後となる本作は、新型コロナウイルスによって外出や人に会うことを控え、家のなかから思考の枝葉を広げていた時期と、友人とごはんを食べたり、小さな旅に出かけたり、まだ見ぬ場所へとからだを再び運ぶようになった時期の日々が半分ずつぐらいの記録となりました。また、日記に登場した本を一覧にしたブックガイドも巻末に収録しています。
まだ言葉のかたちにはなっていないけれど、置き去りにしたくはない想い。もう少し、時間をかけて考えたいような気がするけれど、流れる日々のなかで立ち止まりきれなかった事柄……。
わたしたちが綴る日記には、答えめいたものはほとんどなく、「かもしれない」や「だろうか」という、不確かな言葉で、さまざまな問いを世界に尋ねるようなことの繰り返しばかりです。けれどその繰り返しは、確かな積み重ねとなって、不確かなことの多い世界を自分なりに漕いでいくための櫂になっているように思います。ああではない、こうでもない、と言いながら、まとまらない言葉の手触りを残したまま、生活のなかで記録を続けていく試みが、手にとってくださった方の足元を少しばかり、ほの明るく照らすことを願っています。
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・日記文通とは
me and you のふたりの日記と、お互いの日記から考えたことや感じたことにお手紙をそっとそえた「日記文通」のこころみです。わかりやすい言葉を少し脇に置いておいて、誰に見せるでもない自分のためだけの言葉をまず書いてみること。その言葉を親密な場所ですこしだけオープンにすること。朧げな自分の思考の輪郭を朧げなまま認識し、それを共有することで、個人が個人のままでいながら誰かと生きる未知の豊かさに迷いながら辿り着けるのではないか? という実験の記録です。
・もくじ
「アイラブユー」と言って電話を切って/歴史を知ってからつくったスープを食べる朝/怖さと向き合ったその先にも、きっと/自己回復の時間/曜日ごとに朝のテーマを設けてみる/余白をつくること、深く息をしながら/運動への苦手意識/自分は行ったことのない国のお菓子や文化/異なる時間が流れる世界/八十七歳同士の親友たち/興味の通気孔のようなもの/絶対に忘れてはいけないいくつもの層/Threadsがはじまった日/人それぞれの、遠くを思う方法/静かな王国のような早朝に/夢のなかでいろんなことの練習をしている/「自分だしいいや」とやり過ごさずに/後ろを振り返りながら歩き続ける/歩くことや旅をすることが好きな理由は/寄り道の練習/今を生きるメモリーのパッチワークキルト/イメージだけで捉えるのではなく/小さなことからでも手足を動かしてみる/自分自身の輪郭/ひとひとり分の力/新しいノート、続いていくもの/存在自体が貴重である日常/短歌の練習/切手を持ち歩こうと思った日/バーチャルの世界の木々と/「ほんとうにたいせつなこと」とスマホで押し花/純粋でシンプルな「切実さ」について/詩をもらう朝/10代の頃の自分に突き動かされて/記録することと記録しないこと/それぞれの感覚・Notionの整理/誕生日に泣く/考えや思いを言葉にすること
……など38の日記を掲載
・me and you プロフィール
me and youは、個人と個人の対話を出発点に、遠くの誰かにまで想像や語りを広げていくための活動を行う拠点として、2021年4月に竹中万季と野村由芽が立ち上げた会社。日々の心の動きや問いや違和感を肯定し、小さくても自分の温度や速度のまま語りはじめ、その声を聞きはじめてみる。個人の小さな声や温度を大切にしたまま、社会に存在する課題に向き合うこと。ものごとの「あわい」や「振幅」に目を配り、一つの選択肢で塗りつぶさないこと。心強い仲間とのつながりと、当たり前とされているものを問い直す編集視点を軸に、学びを心がけ変化を受け入れながら活動していきます。
性にまつわることを自分の温度で話しはじめてみるJ-WAVEの音声番組「わたしたちのスリープオーバー」のナビゲーターを2021年〜2024年春まで担当。2022年2月から、「わたし」と「あなた」という小さな主語を大切にしながら、小さな違和感も幸福もなかったことにせず、個人的な想いや感情を尊重し、社会の構造まで考えていくメディア・コミュニティ「me and you little magazine&club」を運営しています。
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2024年12月3日 初版発行
編集:me and you(竹中万季・野村由芽)
価格:2,000円(税別)
装丁:古本実加
発行:me and you